労働災害と後遺障害等級認定
労働によって負ったケガの治療をしたものの、完治せず、身体に一定の障害が残った場合に、その残存障害が、法令で定められた障害等級表に掲げる障害等級に該当するときは、その障害に応じて、障害補償給付(業務災害の場合)・障害給付(通勤災害の場合)が支給されます。
障害補償給付の対象となる後遺障害は、部位や程度によって1~14級までの等級と140種類、35系列の後遺障害に細かく分類されています。
<障害等級第1級から第7級に該当するときの給付内容>
障害(補償)年金、障害特別支給金、障害特別年金
<第8級から第14級に該当するときの給付内容>
障害(補償)一時金、障害特別支給金、障害特別一時金
以下は、障害等級表です(以下に記載がある給付内容は、上記給付内容のうち、障害補償年金あるいは障害補償一時金の給付内容を示します。)。
※「給付基礎日額」とは?
以下の説明にある「給付基礎日額」とは、原則として、労働基準法の平均賃金に相当する額をいいます。
平均賃金とは、原則として、原因となった事故直前3か月分の賃金を暦日数で割ったものです。
この賃金には、臨時に支払われた賃金、賞与等3か月を超える期間ごとに支払われる賃金は含まれません。
障害等級表
1)第1級
給付内容:当該障害の存する期間1年につき給付基礎日額の313日分給付(年金)。
1 両眼が失明したもの
2 そしゃく及び言語の機能を廃したもの
3 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
4 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
6 両上肢をひじ関節以上で失ったもの
7 両上肢の用を全廃したもの
8 両下肢をひざ関節以上で失ったもの
9 両下肢の用を全廃したもの
2)第2級
給付内容:当該障害の存する期間1年につき給付基礎日額の277日分給付(年金)。
1 1眼が失明し、他眼の視力が0.02以下になったもの
2 両眼の視力が0.02以下になったもの
2の2 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
2の3 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
4 両上肢を手関節以上で失ったもの
5 両下肢を足関節以上で失ったもの
3)第3級
給付内容:当該障害の存する期間1年につき給付基礎日額の245日分給付(年金)。
1 1眼が失明し、他眼の視力が 0.06 以下になったもの
2 そしゃく又は言語の機能を廃したもの
3 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
4 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
5 両手の手指の全部を失ったもの
4)第4級
給付内容:当該障害の存する期間1年につき給付基礎日額の213日分給付(年金)。
1 両眼の視力が0.06以下になったもの
2 そしゃく及び言語の機能に著しい障害を残すもの
3 両耳の聴力を全く失ったもの
4 1上肢をひじ関節以上で失ったもの
5 1下肢をひざ関節以上で失ったもの
6 両手の手指の全部の用を廃したもの
7 両足をリスフラン関節以上で失ったもの
5)第5級
給付内容:当該障害の存する期間1年につき給付基礎日額の184日分給付(年金)。
1 1眼が失明し、他眼の視力が0.1以下になったもの
1の2 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
1の3 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
2 1上肢を手関節以上で失ったもの
3 1下肢を足関節以上で失ったもの
4 1上肢の用を全廃したもの
5 1下肢の用を全廃したもの
6 両足の足指の全部を失ったもの
6)第6級
給付内容:当該障害の存する期間1年につき給付基礎日額の156日分給付(年金)。
1 両眼の視力が0.1以下になったもの
2 そしゃく又は言語の機能に著しい障害を残すもの
3 両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
3の2 1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
4 せき柱に著しい変形又は運動障害を残すもの
5 1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
6 1下肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
7 1手の5の手指又は母指を含み4の手指を失ったもの
7)第7級
給付内容:当該障害の存する期間一年につき給付基礎日額の131日分給付(年金)。
1 1眼が失明し、他眼の視力が0.6以下になったもの
2 両耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
3 1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
4 神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
5 胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
6 1手の母指を含み3の手指又は母指以外の4の手指を失ったもの
7 1手の5の手指又は母指を含み4の手指の用を廃したもの
8 1足をリスフラン関節以上で失ったもの
9 1上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
10 1下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
11 両足の足指の全部の用を廃したもの
12 外貌に著しい醜状を残すもの
13 両側のこう丸を失ったもの
8)第8級
給付内容:当該障害の存する期間一年につき給付基礎日額の503日分給付(一時金)。
1 1 眼が失明し、又は1眼の視力が0.02以下になったもの
2 せき柱に運動障害を残すもの
3 1手の母指を含み2の手指又は母指以外の3の手指を失ったもの
4 1手の母指を含み3の手指又は母指以外の4の手指の用を廃したもの
5 1下肢を5センチメートル以上短縮したもの
6 1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
7 1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
8 1上肢に偽関節を残すもの
9 1下肢に偽関節を残すもの
10 1足の足指の全部を失ったもの
9)第9級
給付内容:当該障害の存する期間一年につき給付基礎日額の391日分給付(一時金)。
1 両眼の視力が0.6以下になったもの
2 1眼の視力が0.06以下になったもの
3 両眼に半盲症、視野狭さく又は視野変状を残すもの
4 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
5 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
6 そしゃく及び言語の機能に障害を残すもの
6の2 両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
6の3 1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの
7 1耳の聴力を全く失ったもの
7の2 神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
7の3 胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
8 1手の母指又は母指以外の2の手指を失ったもの
9 1手の母指を含み2の手指の用を廃したもの
10 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの
11 1足の足指の全部の用を廃したもの
11の2 外貌に相当程度の醜状を残すもの
12 生殖器に著しい障害を残すもの
10)第10級
給付内容:当該障害の存する期間一年につき給付基礎日額の302日分給付(一時金)。
1 1眼の視力が0.1以下になったもの
1の2 正面視で複視を残すもの
2 そしゃく又は言語の機能に障害を残すもの
3 14歯以上に対し歯科補てつを加えたもの
3の2 両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの
4 1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
6 1手の母指又は母指以外の2の手指の用を廃したもの
7 1下肢を3センチメートル以上短縮したもの
8 1足の第1の足指又は他の4の足指を失ったもの
9 1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
10 1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
11)第11級
給付内容:当該障害の存する期間一年につき給付基礎日額の223日分給付(一時金)。
1 両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
2 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
3 1眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
3の2 10歯以上に対し歯科補てつを加えたもの
3の3 両耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
4 1耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
5 せき柱に変形を残すもの
6 1手の示指、中指又は環指を失ったもの
8 1足の第1の足指を含み2以上の足指の用を廃したもの
9 胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの
12)第12級
給付内容:給付基礎日額の156日分給付(一時金)。
1 1眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
2 1眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
3 7歯以上に対し歯科補てつを加えたもの
4 1耳の耳かくの大部分を欠損したもの
5 鎖骨、胸骨、ろく骨、肩こう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの
6 1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
7 1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
8 長管骨に変形を残すもの
9 1手の小指を失ったもの
10 1手の示指、中指又は環指の用を廃したもの
11 1足の第2の足指を失ったもの、第2の足指を含み2の足指を失ったもの又は第3の足指以下の3の足指を失ったもの
12 1足の第1の足指又は他の4の足指の用を廃したもの
13 局部にがん固な神経症状を残すもの
14 外貌に醜状を残すもの
13)第13級
給付内容:給付基礎日額の101日分給付(一時金)。
1 1眼の視力が0.6以下になったもの
2 1眼に半盲症、視野狭さく又は視野変状を残すもの
2の2 正面視以外で複視を残すもの
3 両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
3の2 5歯以上に対し歯科補てつを加えたもの
3の3 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの
4 1手の小指の用を廃したもの
5 1手の母指の指骨の一部を失ったもの
8 1下肢を1センチメートル以上短縮したもの
9 1足の第3の足指以下の1又は2の足指を失ったもの
10 1足の第2の足指の用を廃したもの、第2の足指を含み2の足指の用を廃したもの又は第3の足指以下の3の足指の用を廃したもの
14)第14級
給付内容:給付基礎日額の56日分給付(一時金)。
1 1眼のまぶたの一部に欠損を残し、又はまつげはげを残すもの
2 3歯以上に対し歯科補てつを加えたもの
2の2 1耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
3 上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
4 下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
6 1手の母指以外の手指の指骨の一部を失ったもの
7 1手の母指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの
8 1足の第3の足指以下の1又は2の足指の用を廃したもの
9 局部に神経症状を残すもの
障害補償給付申請の手続きについて
まず、「障害補償給付支給請求書」(様式第10号・業務災害の場合)または「障害給付支給請求書」(様式16号の7・通勤災害の場合)に必要事項を記入し、労働基準監督署長に提出します。
その際、事業主および治療担当医師の証明を受ける必要があります。
障害(補償)給付は、傷病が治った日の翌日から5年を経過すると、時効により請求権が消滅しますので、注意が必要です。










